7日(土)より、いよいよ劇場公開が始まりました。
感想は、長くなるので、以下の「続き」のページに折り畳んでおきます。
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初日の一回目に観ると決めていたので、予定通りに地元で鑑賞。
原作がいわゆる「ハードSF」なので、これが本当に邦画で映画化できるのか、その点がものすごく気になっていました。
でも、そんな心配を吹っ飛ばすかのごとく……! 面白かったです。
個人的に想像していたよりも、映画作りの基本をしっかり押さえた作品に仕上がっていました。原作のエッセンスをうまく掬い上げたうえで、「映画としての〈パズル〉」を見事に仕上げていました。CGの類も、ストーリー自体ときれいに馴染んでいると思います。
三池監督で撮ると聞いたときにはちょっと驚きましたが、見終えてみると、いま、この原作を日本で撮るなら、この監督以外にはありえなかった――そう感じます。
そして、この映画を観ることで新たに気づかされ、驚いたこと――それは、機本伸司さんの小説が、私が想像していた以上に、「映画」というメディアと非常に馴染みがよいということでした。
これはたぶん、機本さんの他の作品を映画化したとしても、同じ効果があったと思う……そういう意味での「馴染みのよさ」です。
「小説」と「映画」という両メディアを好きな人ならわかってもらえると思うのですが、「小説作品内に映像化したら映えそうな場面があること」と「その作品が映画向きであること」とは、全然別の問題。
むしろ「これがなぜ映画に……?」と感じる作品のほうが、映画になった途端、独特の煌めきを放つことがある。「パズル」も、たぶんこっちのタイプの作品。
(原作を既読だとすぐにわかると思いますが、作中のディベート部分を映画ではどうするのかという問題がまず一番にある)
映画「パズル」の場合も、映像化の際にどうするの?と感じていた部分が、見事に「映画的に解決されていた」わけで、これは三池監督の力量と、原作にもともとあった機本さんの映画的センス(単なる映像的センスという意味では「ない」!)が理想的な形で結びついて、花開いているように感じたのでした。
これは、機本さんのデビュー前の本業が映画業界だったことと無縁ではないのでは……と思いました。
それから、謎の双子設定が、「作品をわかりやすくするため」だけでなく、綿さんの内面を掘り下げるために使われていた部分がとてもよかった。こういう使い方をするとは思わなかったので、この部分はとても驚き、心を動かされました。兄と弟に分けての展開が、繋がっていなさそうに見えて、深いところでリンクしている部分が秀逸です。観る前は、弟の放浪先がなんでインドなんだろうと思っていましたが、ああ、そういうことか……と納得できました。
穂瑞(サラカ)と綿さんの関係も、映画ならではの設定が実に巧み。
映画版では一見、「熱血バカがクールな天才少女の心に迫る」みたいな展開に見えますが(キャッチコピーでもそんな感じ)実はこれは違う。監督側の巧妙な引っかけ。「親との関係性がうまく保てていない子供」という点で、映画版の穂瑞と綿さんは相似形です。
だからこそ、最後にふたりは理解し合える。
映画の中で「点対称」の話が出てくる場面がありますが、それを思い出すとしっくりくると思います。
原作そのままの雰囲気を求める方には、三池監督の個性の強い解釈や演出に抵抗があるかもしれませんが、私には原作と監督のセンスの衝突が非常に面白かったです。映画を観ることで、逆に、機本さんの小説家としての才能が、より鮮明に浮かびあがってくるような印象がありました。
もういっぺん観てもいいと思うぐらいよかった? と言われたら、私的には「YES!」。
DVDも必ず買いますよ!
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